WinPE6.0 (Windows10)の作成方法 ~ windows

2017年10月17日

Windows7からWindows10にアップデートしたのですが、最近、パソコンの調子が悪くWindowsが起動しないこともあり、万が一起動しなくなったときにデータをサルベージするたCDなどから起動できるWinPEを作成しました。Windows ADKのダウンロード、コマンドの投入などで面倒なのですが、GUIで簡単に操作できるツールが出ています。Windows7では「WinPe-tch Direct」でしたがWindows10用に「WinPtchX」が登場しましたのでこちらを使います。日本語対応するために、少しカスタマイズを行います。

WinPEについて(Microsoft)

WinPtchXの導入

祐理さんが作成された「WinPtchX」をVectorのサイトからプログラムをダウンロードし、パソコンにインストールします。感謝です。

http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se516230.html

インストールはアクセス権の問題も発生する可能性があるため、「C:\Program Files (x86)」などにはインストールしないほうが良いです。

今回は「D:\WinPtchX」としました。

Windows アセスメント & デプロイメント キット (ADK) のダウンロード

ダウンロード

下記より、ADKをダウンロードします。

http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=526803

Windows ADK for Windows 10 Version 1703

「Windows ADK for Windows 10 Version 1703 を入手する」

https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkId=845542

を選びます。

もし「Windows ADK for Windows 10 Version 1607」の場合は

https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkId=526740

を選びます。

Windows アセスメント & デプロイメント キット (ADK) のインストール

「adksetup.exe」がダウンロードされるので、管理者権限で実行します。

「このコンピューターにWindows アセスメント & デプロイメント キット – Windows 10をインストールします。」

インストールが完了するとファイルが展開されています。

通常は「C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10」にインストールされます。

「個別のコンピューターにインストールするために Windows アセスメント & デプロイメント キット – Windows 10 をダウンロードします」

自分が指定したフォルダにダウンロードされますが、例えば「D:\Windows Kits\10」という感じになります。それ以下のフォルダには「D:\Windows Kits\10\ADK\Installers\0a3a39d2f8a258e1dea4e76da0ec31b8.cab」のように圧縮したファイルがダウンロードされています。

選択

  1. カスタマイズするため、「このコンピューターにWindows アセスメント & デプロイメント キット – Windows 10をインストールします。」選択します。
  2. カスタマー エクスペリエンス向上プログラムに参加「はい」をチェックします。
  3. 使用許諾契約に同意します。

機能の選択

不要なものはインストール必要がないため、「Deployment Tools」と「Windows Preinstallation Environment(Windows PE)」の2つの機能だけにチェックをしてインストールします。

 

WinPtchXの実行

まず、WinPtchXをカスタマイズしないWinPEを作成してみます。作成しない場合は飛ばしてください。

管理者権限で「d:\WinPtchX\pex.exe」を実行します。

自分のPCの合わせますが、自分は64ビットとしたいので「64bitのWinADKを使用」選び、「作成途中に一時停止」にチェックを入れます。

以上の設定でWinPEを作成をクリックします。

何度かエンターキーを押しますが、終了すると

【 お茶タイム終了(?) 】

ζ
_,.旦_       ∧,.∧
/・ ω・ヽ       /・ω・ヽ
l     l    ζl     l
`’ー—‐´     旦`’ー—‐’′

ISOファイルは D:\WinPtchXwinpe60_64.iso です.

となって終了するので、エクスプローラーを開き、出来上がったISOファイルを左クリックし、「プログラムから開く」→「Windows ディスクイメージ書き込みツール」でCD-Rなどに書き込みます。別のライティングソフトでもOKです。

シェルがpecmd.exeになっているので、このローンチャーで操作ができます。

日本語のファイル名が表示されないので、日本語などの対応をします。

WinPEのカスタマイズ

pex.cmdの変更

D:\WinPtchX\pex.cmdを編集してポーズを入れます。

具体的には「:bootfileend2」の次に下記のようにポーズをいれます。

pex.cmd

:bootfileend2

pause ここで日本語いれる

echo.
echo 起動後のショートカットが入るフォルダを作成
mkdir "%pemountdir%\App-Link\"
echo.
echo 各種言語など処理

カスタマイズ用バッチファイル作成

バッチファイル(Nihongo.bat)をメモ帳などでD:\WinPtchXのフォルダに作成します。

Nihongo.bat

set ADK_PATH=C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\Assessment and Deployment Kit
set ADK_PACK=%ADK_PATH%\Windows Preinstallation Environment\amd64\WinPE_OCs
set WS_DIR=%~dp0%
pause
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\lp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-FontSupport-JA-JP.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-WMI.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-WMI_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-NetFx.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-NetFx_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-Scripting.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-Scripting_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-PowerShell.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-PowerShell_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-DismCmdlets.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-DismCmdlets_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-SecureBootCmdlets.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-WDS-Tools.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-WDS-Tools_ja-jp.cab"
:aaa
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Allintl:ja-jp
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Inputlocale:0411:00000411
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Layereddriver:6
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Timezone:"Tokyo Standard Time"
pause

ここでは、日本語対応、.NET対応、PowerShell対応などをしています。

参考にさせていただいたサイト

https://qiita.com/SkyLaptor/items/204245cf6bb4fee5b19d

カスタマイズWinPE作成

管理者権限で「d:\WinPtchX\pex.exe」を実行します。

自分のPCの合わせますが、自分は64ビットとしたいので「64bitのWinADKを使用」選び、「作成途中に一時停止」にチェックを入れます。

以上の設定でWinPEを作成をクリックします。

MSDOSプロンプトの画面(黒い画面)でるので、何度かエンターキーを押して「ここで日本語いれる 」が出てくるところまできます。

先ほど作成した「Nihongo.bat」を管理者権限で流します。

終わったら、pecmdの黒い画面に戻り、エンターキーで進めます。

何度かエンターキーを押しますが、終了すると

【 お茶タイム終了(?) 】

ζ
_,.旦_       ∧,.∧
/・ ω・ヽ       /・ω・ヽ
l     l    ζl     l
`’ー—‐´     旦`’ー—‐’′

ISOファイルは D:\WinPtchXwinpe60_64j.iso です.

となって終了するので、エクスプローラーを開き、出来上がったISOファイルを左クリックし、「プログラムから開く」→「Windows ディスクイメージ書き込みツール」でCD-Rなどに書き込みます。別のライティングソフトでもOKです。

オプションコンポーネントについて

オプションについては下記を見ると分かります。

https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/hardware/dn938382(v=vs.85).aspx

コンポーネント ファイル JPファイル
日本語フォントパッケージ WinPE-FontSupport-JA-JP.cab lp.cab
WinPE-WMI WinPE-WMI.cab WinPE-WMI_ja-jp.cab
WinPE-NetFX WinPE-NetFx.cab WinPE-NetFx_ja-jp.cab
WinPE-Scripting WinPE-Scripting.cab WinPE-Scripting_ja-jp.cab
WinPE-PowerShell WinPE-PowerShell.cab WinPE-PowerShell_ja-jp.cab
WinPE-DismCmdlets WinPE-DismCmdlets.cab WinPE-DismCmdlets_ja-jp.cab
WinPE-SecureBootCmdlets WinPE-SecureBootCmdlets
WinPE-WDS-Tools WinPE-WDS-Tools.cab WinPE-WDS-Tools_ja-jp.cab
WinPE-SecureStartup WinPE-SecureStartup.cab WinPE-SecureStartup_ja-jp.cab
WinPE-StorageWMI WinPE-StorageWMI.cab WinPE-StorageWMI_ja-jp.cab
WinPE-HTA WinPE-HTA.cab WinPE-HTA_ja-jP.cab

 

コンポーネント 説明
日本語フォントパッケージ 日本語フォント MS ゴシック、Meiryo
WinPE-WMI 最小限のシステム診断を可能にする Windows Management Instrumentation (WMI) プロバイダーのサブセット
WinPE-NetFX NET Framework 4.5 のサブセット
WinPE-Scripting 多言語スクリプト環境、WSH
WinPE-PowerShell Windows PowerShell
WinPE-DismCmdlets Windows イメージの管理を行うコマンドレットを含む DISM PowerShell モジュール
WinPE-SecureBootCmdlets セキュア ブート用の UEFI環境変数を管理するための PowerShell コマンドレット
WinPE-WDS-Tools イメージ キャプチャ ツールカスタムの Windows 展開サービス クライアント
WinPE-SecureStartup BitLocker とトラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) のプロビジョニングと管理を有効
WinPE-StorageWMI 記憶域の管理のための PowerShell コマンドレット
WinPE-HTA HTML アプリケーション (HTA) のサポート

手順通りのWinPE作成方法

ADKインストールディレクトリと作業ディレクトリは下記とします。

set ADK_PATH=C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\Assessment and Deployment Kit
set ADK_PACK=%ADK_PATH%\Windows Preinstallation Environment\amd64\WinPE_OCs
set WS_DIR=D:\winpe_amd64

WinPE作業ディレクトリ作成(64bitの場合)

copype amd64 %WS_DIR%

WinPEブートイメージのマウント

boot.wimのブートイメージを作業ディレクトリ展開マウントすることで、基本のブートイメージをカスタマイズしていきます。

Dism /Mount-Image /Imagefile:"%WS_DIR%\media\sources\boot.wim" /Index:1 /Mountdir:"%WS_DIR%\mount"

パッケージの追加

Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\lp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-FontSupport-JA-JP.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-WMI.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-WMI_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-NetFx.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-NetFx_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-Scripting.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-Scripting_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-PowerShell.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-PowerShell_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-DismCmdlets.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-DismCmdlets_ja-jp.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-SecureBootCmdlets.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\WinPE-WDS-Tools.cab"
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Add-Package /Packagepath:"%ADK_PACK%\ja-jp\WinPE-WDS-Tools_ja-jp.cab"

 

日本語関係の設定

Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Allintl:ja-jp
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Inputlocale:0411:00000411
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Layereddriver:6
Dism /Image:"%WS_DIR%mount" /Set-Timezone:"Tokyo Standard Time"

 

ドライバーの組み込み(必要な場合)

Dism /Image:"%WS_DIR%\mount" /Add-Driver /Driver:D:\drivers\mydriver.INF
Dism /Image:"%WS_DIR%\mount" /Add-Driver /Driver:D:\drivers /Recurse
Dism /Image:"%WS_DIR%\mount" /Add-Driver /Driver:D:\drivers\mydriver.INF /ForceUnsigned

/Recurse フォルダ指定

/ForceUnsigned 署名無ドライバの強制インストール

設定のブートイメージ反映とアンマウント

Dism /Unmount-Image /Mountdir:"%WS_DIR%\mount" /Commit

起動ディスク作成

起動用USBメモリ作成(USBドライブがF:の場合)

makewinpemedia /ufd “%WS_DIR%" F:

ISOイメージ作成

makewinpemedia /iso “%WS_DIR%" d:\iso\winpe60_64.iso

 

 

 

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Posted by eightban